医療界の強固なトライアングルが患者のためになっていないことに気づいた私は、自分の力で患者を救えないかと考えました。患者を救うことは家族を救うことにもつながります。
これこそ、私の娘が遺した意思であり、私が一生をかけて取り組まなければいけない使命だと感じたのです。私は医師ではありませんから、直接、治療することはできません。しかし、医師ではないからこそ、わかることは山ほどあります。
前述のように医療界のトライアングルに組み込まれて身動きができなくなることもありません。私が、がんの専門医であれば、三大療法から抜け出すことはできないでしょう。弟の死に直面して命の大切さを知り、娘ががんに罹ったことでがんの恐ろしさに気づき、娘の死をきっかけとしてがんを勉強するうちに医療界の矛盾を発見した私にしかできないことがあるはずです。
患者とその家族を救うために

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